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2019/02/18 09:00

こんにちは。
t.n.A.f.t. デザイナーの大谷です。

前回のブログで書き忘れがありました。
筆はそのまま使用するのではなく、ある程度育ててから使用しています。


ということで、続きを書こうと思います。

アナーキーシャツへのこだわり。

アナーキーシャツを作り始めたときは、ユーズドや市販品のシャツをベースに制作していました。
それでもやはりこだわりがあり、ストライプのシャツなら何でもいいというわけではなく
縞の太さや間隔などにこだわっていました。

*最初の最初は、ストライプであればOKだと思って制作していました(笑)
001を見れば物語っていますね。分かりずらいですが薄いストライプのシャツです。
ピンホールは付けていますが襟はそのままです。


また、オリジナルのアナーキーシャツがウェンブレックスのラウンドカラー(丸襟)で作られていたことから
ユーズドや市販品で仕入れたシャツも、襟を丁寧に外して丸襟に仕立て直して制作していました。
ところが、ある時からユーズドも市販品も思うようなストライプのシャツが入手困難になってきました。
制作し始めた頃から密かに温めていた「t.n.A.f.t. オリジナル ウェンブレックス計画」の制作が迫られてきたわけです。

パターンはどうするか?
仕立てはどうするか?
量産はどうするのか?
何より、思うようなストライプの生地は見つかるのか?

すんなりと進むだろうと安易に考えていましたが、肝心の生地を見つけることに苦労しました。
いっそのこと生地自体を生産してしまえばいいのですが、t.n.A.f.t.の実力を考えると
そこまでのコストはかけられません。
ネットで、足で、生地を探し続け、ようやく一枚の生地に出会うことができました。

染まりが良く、生地に裏表があり、ブリーチワークが程よく出る。
もちろん、ペイントやステンシルの乗りもいい。
アナーキーシャツを作る上において、非常に良い生地です。
この生地に出会ったことで一気に「t.n.A.f.t. オリジナル ウェンブレックス計画」は進みます。

パターンは、ネットや「untitled -「71-84」アートブック」の画像から
身幅、肩幅、袖丈などを割り出して一から作図しました。
ただし、着丈はオリジナル通りに作ると長くなってしまいますので、t.n.A.f.t.独自の形状に
そして、カフスもt.n.A.f.t.独自の形状で作図しました。
フロントのボタン位置もシャツインで着ることが少ないであろうと想定し、絶妙なバランスで配置しています。
修正と試作を何度か繰り返し、今の形が出来上がりました。

生地を入手し、パターンも完成したので、量産することも考えましたが
実力と希少価値を考え、少量、および受注で制作することにしました。
これは、自前で縫製できるという環境があるから可能でした。

一着一着、丁寧に作り上げる。
その方がボクに合っていますし(笑)

こうして、ある意味、アナーキーシャツを制作する上で最大のこだわりを形にすることができたわけですが
まだ、終わったわけではありません。まだまだ完成度を上げなければなりません(笑)

全てのコレクター、中年パンクの皆さんに「すごい」と言っていただけるまで。