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2019/02/21 09:00

こんにちは。
t.n.A.f.t. デザイナーの大谷です。


皆さんの好きなものって何ですか?
そして、その好きなものへの情熱ってどんなものですか?

昨夜、たまたま観たテレビに「電柱マニア」の人が出てました。
マニアならではの「情熱」に触れると面白いですよね。
マニアックな思い入れや、視点など様々あるんですが、それらに触れると「ヘェ〜」と唸ってしまいます。


ということで、以前『「Y」か「I」か。』という記事で書きましたが、もう一度掘り起こして
そのマニアックさを書いておこうかと思います(笑)

10代の後半に、「ウェイトリフティング リストバンド」所謂「ジョニーロットンのリストバンド」に出会いました。
どのようなリストバンドなのかご存知ない方はこちらを参照してください。

まさに一目惚れでした(笑)
その形状、構造にどハマりしました。
約30年間、このリストバンドを制作してきたわけですが、
ついに2016年、最終形態にたどり着いたのです。

全体的な大きさ、比率は完璧と言えるでしょう。
使用している金具は、自分でメッキを施しています。
これではまだマニアックとは言えません(笑)

ハトメと呼ばれる穴の空いたリベットのような金具。
実はこのサイズ、一般的なクラフトショップやホームセンターなどでは流通していません。
あるものに使われるパーツで、しかも打具が存在せず、専用の工具で取り付けなければならない金具なのです。
こちらも同様にメッキ加工を施して使用しています。

このハトメを見つけた時の喜びは忘れませんね。
まさに歴史的発見を成し遂げたような感じでした(笑) いや、大げさではなくね。

さらにマニアックなことを言えば、ベルトエンドをご覧いただきたい。
オールハンドメイドですから、ベルトエンドも手作業でこの形状を切り出しています。
美しいですね。

そして、2017年。
また大きな発見があったのです。
最終形態に至ったわけですから、もう触るところはないはずだったのですが
見つけてしまいました。あくまでも仮説ですが。

多分、このリストバンドを制作されたことがある方、全員が「Y字ベルト」部分を「Y字ベルト」に作っていると思います。
Y字なのだからY字につくるのは当たり前ですね(笑)
だけど、このパーツが「Y」ではなく「I」だとしたら?

「Y」で切り出すのと「I」で切り出すのでは、ロスが全然違います。
取り付けた後の形状が、強制的に「Y」になることから、
「Y」だと思い込んでいただけで実は「I」だったのではないのか?という仮説を立てたのです。

というのも、ジョニーの画像を確認しても「Y字の交点」あたりがピッタリと閉じているように見えるんですよね。
何よりも、元々はウェイトリフティングのリストバンドだったわけですから量産したはずです。
ということは、やはりロスの出る「Y字」より「I字」だったのではないだろうか。

で、制作してきたところ、しっくりきたわけです(笑)
多分、いや絶対「I字」だったのだと思います。