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2023/07/26 10:21

画面の前の皆様、アクセスくださいましてありがとうございます。
t.n.A.f.t.ブログ担当スタッフの“あめでお”です。

今回は「完全コレクションアイテム」のお話でございます。



捨ててしまうのは勿体無い

t.n.A.f.t.のオリジナルシャツの制作時に出る、通常の大きさのシャツは制作できない「端切れ」をそのまま捨ててしまうのも勿体無いと言う事で、原寸の50%の大きさのアナーキーシャツを制作する事になりました。

制作された小さなサイズの「50% anarchy shirt」は当然ですが、着るのは不可能です。
では、デザイナー大谷は何の為に制作したのでしょうか。


コレクションとしてのアナーキーシャツ 

何故、着ることのできないアナーキーシャツを制作したのかをデザイナー大谷に訊いてみました。 

コレクションしている人にとって嬉しいんじゃないかなと思って。

とのことでした。 

なるほど、以前書いた“コレクションとしてのアナーキーシャツ”とは又、違うコレクションアイテムの制作をした訳です。 
しかし、その中でデザイナー大谷は以下の様に話しています。

これは、当たり前だけど、コレクションとはその人にとって価値のあるもの、価値を認められたもの。それは、価値のわからない人にとってはどうでもいいもの。
そして、アナーキーシャツに精通した、目の肥えたコレクターのコレクションの中に自身の制作したアナーキーシャツを加えてもらえると言うのは、作り手冥利に尽きる。
何より、コレクションとして大切にしてもらえる事が嬉しい。
それは、たとえ着なくなってしまった、いらなくなったから破棄されてしまう事は無いと思う。 
自身の制作したアナーキーシャツが国内外問わず、コレクターの人達のお眼鏡にかなうと言う事は誠に光栄だと思っている。

今回の「50% anarchy shirt」はこの理念の元に制作されたものでした。


その行程

制作行程はもちろん、いつも作るアナーキーシャツと全く同じで、小さいからと言い手を抜く事はありません。
小さなサイズのアナーキーシャツを制作する事は、とても大変でした。 
通常のサイズのアナーキーシャツを制作するよりも手間が掛かったのではないでしょうか。

先ずは、いつも通りに染色をします。
小さいサイズですが、いつもの手順で染色作業は行われました。 
しかし、すすぎなどはいつもの作業よりも楽だったと思いますが…

すすぎの次はブリーチとペイントです。
これも、いつも使用している刷毛での作業はできません。
なので、違う刷毛での作業となりました。 
やはり、小さなアナーキーシャツは通常のサイズよりも更に注意を払い、気を遣います。

そして、馬克思パッチ、ステンシルシート、スローガンパッチはこの小さなアナーキーシャツの為にデザイナー大谷が小さなデータを割出して制作したものでした。


また、スローガンパッチも同様に50%縮小のサイズです。
もちろん、スローガンもデザイナー大谷の手描き。
手がいたい”と言いながら描いておりました!

スローガンパッチをいざ、ミシンで縫うのも、いつもよりも一苦労の作業でした。
ボタンホールも空け、きちんとボタンも付いています。
カフスのボタンもです。

もし、この50%縮小のサイズのアナーキーシャツを着れる人がいたのなら、しっかり、ちゃんと着ていただける様に仕上がっています。
デザイナー大谷の仕事は本当に素晴らしいと改めて思わされました。


いただいた反応

この「50%anarchy shirt」 はオンラインストアへアップ&インスタグラムへの投稿をするや否や、コレクター様から真っ先に、いのいちばんに、誰よりも早くお問い合わせをいただきました。

その、お問い合わせとは、

これすごく素敵です!是非購入させていただき、玄関に飾りたいと思います
そして
「50%anarchy shirt」にエディションを付けてもらえませんか?

との事でした。

デザイナー大谷はそれに応じ、エディションカードを制作しました。

こちらのコレクター様は以前もお買い上げいただいた商品へデザイナー大谷のサインを入れて欲しいと仰ってくださいました。 
 そして、もちろん、サインをさせていただきました。(サインの練習もしましたよ!)

こうして、今回、制作した「50% anarchy shirt」はコレクター様の元へと旅立って行ったのでした。


今後は…

今まで制作した事のない、着ることの出来ない小さなアナーキーシャツですが、とても魅力的な一枚となりました。
しかし、デザイナー大谷に今後どうするかと尋ねたところ

コレクターの方々に喜んでいただけるお品であるとは思いますが、この大きさゆえ制作が非常に困難であるため、今後の制作は今のところ未定とさせていただきます。

との事でした。

また、いつかデザイナー大谷の気持ちが動いた時、誰も制作したことのない、面白くて魅力的なアナーキーシャツが生まれるかもしれません。
その時、そのアナーキーシャツがどんな方の元にへ行くのかも含め、今から楽しみです。