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2023/07/13 12:00

画面の前の皆様、アクセスくださいましてありがとうございます。
t.n.A.f.t.ブログ担当スタッフの“あめでお”と申します。

今回、紹介させていただくt.n.A.f.t.で過去に制作したアナーキーシャツは「anarchy shirt 032」です。
このアナーキーシャツは以前のアナーキーシャツに比べてペイントが随分、しっかりとしてきています。

こうして毎回ブログで振り返っていますが、制作枚数を重ねる毎の変化がとても面白く感じる昨今です。
かと言って、技術や技法、表現は変われどアナーキーシャツのデザインやコンセプト自体が時代と共に変化する訳では無いですよね。
では、ここでアナーキーシャツの生みの親であるヴィヴィアン・ウエストウッドのアナーキーシャツを見てみましょう。


ヴィヴィアン・ウエストウッドのアナーキーシャツ

さて、ヴィヴィアン・ウエストウッドのアナーキーシャツですが、ここで振り返るのはワールズエンドで販売されていたアナーキーシャツと、メトロポリタン美術館に所蔵されている2点のアナーキーシャツの一つです。
では、先ずヴィヴィアン・ウエストウッドで販売されたアナーキーシャツですが、こちらはdrunken tailor shirt (ドランクシャツ)がベースとなっていました。(出典:https://www.viviennewestwood-tokyo.com/blog/208

ヴィヴィアン・ウエストウッドではお馴染みのdrunken tailor shirt (ドランクシャツ)の左身頃には“ONLY ANARCHIST ARE PRETTY”ではなく、“ACTIVE RESISTANCE TO PROPAGANDA”とステンシルプリントが施されています。
次に、右身頃にはスローガンパッチが縫い付けてあります。
馬克思パッチに代わりヴィヴィアン・ウエストウッドの好きなオランダの画家レンブラントのエッチングの肖像画がチェ・ゲバラ風にされたものになっています。


一貫したコンセプト

それでは、これをメトロポリタン美術館の所蔵品であるマルコム・マクラーレンとヴィヴィアン・ウエストウッドの制作した1976年のアナーキーシャツと比較してみると、スローガンパッチやステンシルのメッセージの違いはありますが、時が経ってもアナーキーシャツのコンセプトは変わらず一貫しています。

因みにメトロポリタン美術館の所蔵品のアナーキーシャツは過去にメトロポリタン美術館企画展覧会にて3回展示されました。
それは、1997年「ワードローブ」展と2006年「Anglomania:英国のファッションにおける・伝統と違反」展、2013年「PUNK:Chaos to costume」展の3回です。


コレクションとしてのアナーキーシャツ

この、メトロポリタン美術館の所蔵品のマルコム・マクラーレンとヴィヴィアン・ウエストウッドのアナーキーシャツは先にも述べましたが、2点あります。
ですが、同じアナーキーシャツも言えども、どちらも、タイプもシャツの形も全く違うアナーキーシャツです。下のURLより御覧いただけます。(写真は使用出来ないので)

https://www.metmuseum.org/art/collection/search/789273
https://www.metmuseum.org/art/collection/search/82566

そして何より、この2点のアナーキーシャツは、正にコレクションとしてのアナーキーシャツですよね。
ここで、同じデザイナーが制作するアナーキーシャツでも、やはり全く同じものは皆無なのだなと再確認させられたのでした。